<なごや会発足30周年記念イベント> 誰もが使える未来の図書館〜公共図書館に‘障害者サービス’がなくなる日を考える 1989年、公共図書館で働く視覚障害職員の会(なごや会)が発足して、本年で30年を迎えました。この間、利用者の拡大や資料のデジタル化、ネットワーク化の進展等、図書館の「障害者サービス」は大きく変化しました。また、著作権法の改正や障害者権利条約の批准、障害者差別解消法の施行等、法的な環境も進展しました。一方、電子書籍に代表される新しい媒体の書籍も普及し障害者の利用の可能性にも期待が高まっています。また、各地でさまざまな理由で読書に障害のある人たちへの支援に取り組む活動も増えており、「障害者サービス」は図書館の枠組みを超えて拡大しつつあると言えます。 そして、周知の通り、本年6月、「読書バリアフリー法」が成立しました。同法は公共図書館等が「障害者サービス」を行うことを義務付ける一方、民間業者にも障害者の情報アクセスについて取り組むことを求めています。このように「障害者サービス」を取り巻く環境は変わりつつあり、今後は、これまでの著作権法第37条に基づくサービスにとどまらず、他の情報ツールの導入や支援団体との協力等、さまざまなアプローチによって「誰もが使えることが当たり前の図書館」の実現をめざす時期がきたと言えるのではないでしょうか。 日本全国どこでも、どのような規模の図書館も誰もが使える図書館になることを目指して、今回なごや会はこのイベントを企画しました。読書バリアフリー法が自治体に求める「基本計画」の策定にも参考にしていただけるものと考えています。どなたでもご参加いただけますので奮ってご参加ください。 主催 公共図書館で働く視覚障害職員の会(なごや会) 日時 2019年10月27日(日)13時から16時30分(12時30分 受付開始) 場所 新宿リサイクル活動センター 2階会議室 (新宿区高田馬場4-10-2 JR山手線・西武新宿線・東京メトロ東西線「高田馬場駅」下車、徒歩3分) 定員 60名(申込先着順) 資料代 500円 申込み 以下の(1)から(6)の事項をご記入のうえ、件名を「10月27日申込み」として、申込先メールアドレスへ電子メールにてお申込みください。申込先メールアドレス:2019@nagoyakai.com (1)お名前(複数人でまとまって申し込みされる場合は代表者名) (2)参加人数 (3)当日連絡のつく電話番号 (4)希望される資料の種類(標準サイズ活字、拡大文字、点字) (5)資料のデータ送信の希望の有無(データ送信を希望される方には、上記(4)で希望された種類のデータを事前にお送りします) (6)その他、駅からの誘導など配慮の必要なことがあればご記入ください。できる限り対応させていただきます。 ☆当日参加された方にはなごや会の会報50号(30周年記念号)の電子版(CD)を差し上げます。 問い合わせ先 横浜市中央図書館 斉藤恵子 090-4967-1801 ≪プログラム≫ テーマ 「誰もが使える未来の図書館〜公共図書館に‘障害者サービス’がなくなる日を考える」 総合司会:斉藤恵子(横浜市中央図書館) 奥野真里(日本ライトハウス情報文化センター) 13:00 開会 13:05 講演1 「なごや会30年のあゆみと障害者サービスの到達点」 服部敦司(なごや会代表) 13:30 講演2 「地域で暮らすさまざまな立場の人たちが読書でつながるコミュニティをつくるために」 成松一郎(専修大学講師・読書工房代表) 14:00 休憩 14:10 事例発表1 「わかりやすい文章 わかちあう文化」 打浪文子(一般社団法人スローコミュニケーション副理事長) 14:30 事例発表2 「ブックスタート〜すべての親子に絵本のひとときを」 大津智美(NPOブックスタート) 14:50 事例発表3 「電子書籍のアクセシビリティの現状と公共図書館として期待すること」 杉田正幸(日本図書館協会障害者サービス委員会関西小委員会委員長) 15:10 休憩 15:20 パネルディスカッション 「‘誰もが使えること’を当たり前にするために」 パネリスト 打浪文子、大津智美、杉田正幸、成松一郎、服部敦司 進行 佐藤聖一(日本図書館協会障害者サービス委員会委員長) (以上50音順、敬称略) 16:30 閉会